『人類は衰退しました4』 田中ロミオ

人類は衰退しました 4 (ガガガ文庫)

人類は衰退しました 4 (ガガガ文庫)

「よ、妖精さんがたは……寒くないので?」
「こころいがいは」
つぶらな瞳してそんなこと言われても困ります。

人類がゆるやかな衰退を迎えて、はや数世紀。すでに地球は"妖精さん"のものだったりします。
相も変わらず物資不足にあえぐクスノキの里に、見たこともない謎の会社『妖精社』の製品が出回るようになりました。ありがたいけれど、なんだか不気味な妙な品々に困惑する中、調停官である『わたし』は、世にも奇妙な走るチキンを目撃。妖精さんの仕業に違いないとふんだわたしたちは、フルメンバーで『妖精社』の工場視察へと出かけます……妖精さんの、ひみつのこうじょう
数ヶ月で世界一の妖精過密地帯となってしまったクスノキの里。この原因不明の(いや、実際には明白なんですが)人口増加によるストレスか、妖精さんたちも最近はなんだか陰り気味。ネガティブな空気が充満し、ついには事務所に『ちょくそ』まで送られてきてしまいました。この事態を鑑みたおじいさんは権力発動、いやがる『わたし』を、近くて遠い、妖精過疎地帯へと単身赴任させますが……妖精さんの、ひょうりゅうせいかつ


しりーずだいよんだん。です。
長編冒険活劇だった3巻から一転、今まで通りの中編二つの構成に戻った、原点回帰な感じの一冊。
2巻のときほどの刺激、SFっぽさはありませんが、相も変わらず色んな意味でめちゃくちゃな妖精さんの活躍を、クニクニ楽しむことが出来ました。
この安定感は異常なほどで、なんかもー言うこともほとんどないのですが、一言だけ書くとすれば、VIP局長ざまぁwwwってとこでしょうか(笑)。いやーすっきりしたw