週刊少年ジャンプ14号

ワンピース

ドフラミンゴあっさり屈したなーと思ったら、彼との直接対決へと話が進むんですね。トランプ幹部たちのめんどくさい感じは如何にもワンピースキャラで相変わらず面白い。ドフラミンゴがそれを把握して上手く事を進めているのもまた。
しかし、なんだろう。ルフィは初期から一貫して、細かいことを考えない、典型的な熱血バカ主人公なわけだけど、二年後編からは作品の雰囲気からどんどん浮いてきている気がする。熱血バカは、策を弄する人間の虚を突く、まっすぐさと勢いの強さが魅力なわけだけど、『ワンピース』においてはルフィ以外のすべての要素が複雑化していて、ルフィのあんまりにも「何もわかっていない」感が目について仕方がない(現在の、伏線の入り乱れた壮大なストーリー展開自体は好きです)。彼の単純さが、物語を収束する鍵になる(実際、エニエスロビー編までは、その印象が強かった)展開だと爽快感もあるのだけれど、歴史の悲劇たる新魚人海賊団は、ルフィの単純な怒りをぶつける相手としては背景が複雑すぎたし、シーザー・クラウンは非道な悪党だけど、人質にするためにとりあえずぶっ飛ばしただけだからなぁ……。ヘタすると、他の連中が事を進めるために便利な、ただの一番腕っ節強い奴、になってしまいそうだ。

暗殺教室

球技大会編。いつぞやの試験の敗北を払拭することができるか。
前回、何やらシリアス展開が起こりそうで起こらず、いつもの日常にニュルっと戻りましたが、個人的には暗殺教室のこの空気にもだいぶ慣れたので、あんまり肩透かし食らわず読めてます。連載初期の頃は、ネウロのときのような起伏の激しく物語を期待していたので拍子抜けでしたが、学園コメディということを考えれば、にゅったりまったりな進行も違和感はないし。いたずらに連載を伸ばすようなことをする人じゃないのは、前作を読んでわかっているので、安心して楽しめますね。

恋するエジソン

最近のギャグ新連載は酷いモノが多かったですが、ようやく新芽が植わりそうで一安心。毎回二話掲載というスタイルもこの人の話し回しのテンポと合っていて良いですね! しかし発明時の顔、みんなあれ一目見てエジソンや!ってわかってるのが妙におかしい。エジソンの自画像ってそんなに認知度高くないだろうw

目を見張るほどの未成年

Gカップを受賞していた4コマ『見渡す限りの未成年』の人ですね。全開の4コマ連作はどれも空気感が絶妙で面白かったんですが、今回はあんまりハマらなかったかな…。ショートギャグになったことでテンポが変わってしまっていた気がしました。でも4コマパートは相変わらずおもしろいものがおおかったし、何より時岡蹴子さんは変わらず可愛くて満足でした。この子主役にして読み切り描いてくださらんだろうか。

めだかボックス

まさかのコズミック・ボム展開。たまげたなぁ。
安心院さん編以降思っていることを口に出しますが、西尾さんはわざと面白くなく書いてるんじゃあるまいな……?
安心院さん編はすっごい滾ってたんですよ。少年漫画という概念に喧嘩をふっかけるような安心院さんの口ぶり。主人公体質のめだかを主人公でなくする、敵は安心院さんではなくめだか、という構図は西尾節全開で、ジャンプでこれやるとは面白い!このエピソードでフィナーレを飾って、アニメ化までに終わらせるんだろうなー有終の美だなーって思いながら毎週読んでたものです。それだけに、それ以降の展開は蛇足にしか見えず、見開きでここ!魅せるところですよ!って感じで描かれても、全然響かんのですよね……。
と言うかそもそも、主人公格であるめだかと善吉が、この作品の登場人物の中で一番共感しにくいキャラクタなんだよなぁ……。方やひたすら傍観者、方や完璧すぎる人外なわけですし。もちろん、当初からそうしていたのは織り込み済みだっただろうし、善吉が主人公をもぎ取り、めだかが主人公でなくなるという安心院さん編でその積み重ねが生きてきたわけです。が、それ以降のエピソードで魅力が増したかと言われるとそうではなく、この二人が頑張れば頑張るほど、果てしなくどうでもよく見えてきてしまうのが正直なところです。
「僕はめだかが生徒会を辞めるまでの物語だと思っていたんですが、そうじゃなかったみたいです」
とは、漆黒宴編開始巻での西尾さんのコメントですが、今週のめだかの「言彦編はどうやったら終わるんだよ」というセリフも、西尾さん自身の吐露に見えて仕方がないです。

新米婦警キルコさん

元軍人の子が主役なのに、東京に行くのが一大イベント回になるって、何気に凄い気がする。