『ばけらの!2』 杉井光

ばけらの! 2 (GA文庫 す 2-2)

ばけらの! 2 (GA文庫 す 2-2)

「明日、来てくれるかな?」

「『ばけらの!2』に水着の絵が欲しい」
GA文庫編集部の邪な企みにより、急遽沖縄旅行が決まってしまったばけもの作家の面々。だがしかし、参加できるのは5人まで。女性4人に対して男性1人の旅行枠を巡って、インキュバス・エムと真人間・ヒカルが激しい火花を散らすが、その勝負の内容は……ラーメン対決!?
そして無事に沖縄へと旅立った一行。11月刊の現実を全力で逃避し(現在10月)、束の間の旅路を楽しむばけもの共。そんな彼らが森の中で出会った、明らかに人ではない少女の正体とは…?
原稿執筆<リア充!駄目人外共が闊歩する、苦しく楽しい作家生活コメディ、第2弾。


出ちゃったシリーズ第二弾。
いやー安定してますね。
前回までの概要が語られていないので、突然というか、出だしは少々グダグダな感じでしたが、ちょっと読み進めるとそんなことはすぐなくなり、するする読んでいけるようになりました。今回は5人だけが沖縄旅行に行っているので、必然的にスポットの当たるキャラクタも限られてしまい(新キャラも多かったし)、何人かはあまり目立たなくなっていますが、まぁそこは仕方ないってことで。
正直、思いついたもん勝ちなアイデア勝負な作品なので、2以降は必然的に失速するだろうな、と思っていたのですが…そんなことは全然ありませんでした。ネタ小説としてももちろん面白いのですが、笑いあり涙ありなストーリーはやはり今回も健在ですし。それに、ところどころから垣間見える、杉井さんの丁寧な描写がとても好印象で、この異様な世界観に慣れきった後も、全然退屈させないのです。
評判を見る限り、やはり読者を二分する作品ではあるのですが…個人的には、これからも定期的に読みたい小説だなーと思いました。めっちゃめちゃ読みたい!ってほどではないけど、出てたらすいっと買ってしまいそう。作家さん方の近況を知る、不定期日記みたいな役割もしてくれますし、内部事情もわかって面白いですし。それに、イヅナも可愛すぎるしね!彼女の延長上に、あの作家さんがいることはわかってるのですが、自分の中では別物として機能してるので普通にイヅナ萌え余裕です(キッパリ)。なんだかんだでヒカルとラブラブしすぎで本気でたまらんのですが、しかし当のモデルの方々は、どんな風にあの掛け合いを読んでるのかなー。ま、まぁいいか!
ちなみに、新登場の作家たちのモデルが気になるところですが…フェレットさんは…まさか、あの人?だとしたらほんと恐れ多いような…w ウーノさんは本当にあんな感じで呼んでるんだろうか。
さーて、次はどんなばけもの作家が登場するんだろう。血尿出るまで仕事をしまくるデュラハンとか出ないかしらん*1

*1:個人的な希望