マガジンSPECIAL 12号


DTプロデュース 高本ヨネコ

名前に見覚えがある!と思ったら一年前「友100」描いてた人か!いつもはマガスペなんて手に取らないのに、ふと読んでみたら一年ぶりに読み切り描いててビックリ。なんだこの偶然は。


前作「友100」とはベクトルの違う、キューピッドを題材にしたギャグ作品でしたが、うん、素直に面白かったです。矢を使わない硬派な天使、というキャラクタが、純粋に新しかったし、ラストのヒロインツン化の真相も意外なオチで、普通にギャグマンガとして完成度が高いと思いました。勇さんの理論も、一見めちゃくちゃだけど、よくよく聴くと一本筋が通ってて、何度も納得させられました。文章ネタが上手い!
ひとつ言うとすれば、ビジュアル面でしょうか。天使たちの造形が、顔が違うだけで、全体的に地味だったのが少々物足りない…。拳をふるうときや、矢を放つときだけでもいいので、なんらかの派手なメタモルフォーゼっぽいのがあると良かったかなーと思いました。
しかし、友100のときの、荒削りだけどよく分からないゾクっとした魅力が、今作では全然見えなかったのが、ちょっと気にかかる。まぁ単に方向性が全然違うってのもあるんでしょうが。次作ではまたホラーをやってくれると、個人的には嬉しいなー。