『とらドラ5!』 竹宮ゆゆこ

とらドラ! (5) (電撃文庫 た 20-8)

とらドラ! (5) (電撃文庫 た 20-8)

「う―――るせえええええぇぇえええぇぇぇぇぇ―――――――――――――っっっ!」

夏休みも終わり、文化祭も迫った季節。
コスプレ喫茶、ホストクラブ、おばけ屋敷、プロレスショー!?クラスの演目をめぐり激しい火花を散らす、男子連合×腐女子一派×みのりん×独身(三十路)。更に、学校主催のミス・コンも同時に進行するなど、一日限りの祭に向けて、校内では徐々に勢いが高まっていく。
そんなある日、突如現れる大河の父・陸郎。彼は大河との家族の実情を明かし、更に竜児と大河の奇妙な共同生活に対しても疑問を投げかけ…。
陸郎を巡り対立してしまった実乃梨と竜児、馬鹿全開でクラスメイトを振り回す春田、そして晒されてしまうゆりちゃんの醜態!?波乱含みのまま幕を開けた文化祭の結末は!?


学園モノのキモとも言える一大イベント・文化祭編。
一言でまとめあげれば、最高でございました。
ギャグもシリアスも、後半に行くごとの盛り上がりの中にたくみに盛り込んで、最後には爽やかな読後感を持ってこさせるこの力量!おそらく過去最高の出来ではなかったでしょうか。詳しいことは……書けば書くほどなんだか本編の面白さが減っていきそうだったのでこの辺で割愛しておきますが、この一冊を読んだことで、自分の『とらドラ!』に対する認識はまだまだ甘かったことを思い知らされた、とだけ言っておきます。竜児と実乃梨の漢っぷり、見事でございました。ありがとうございました。



ていうか恋ヶ窪先生……真っ白になるんじゃなぁぁぁぁぁぁいっ!!何故だ!?何故に三十路であることをそこまで恐れる!?世の中には、三十路になっても平気でぶりっ子キャラを突っ走るタレントや、堂々と艶姿を青年誌の表紙に飾るグラビアアイドルだっているというのに!逃げないで!自分から逃げないで!!ベージュなんかで自分を着飾らないで恋ヶ窪先生!!!自分は、10以上離れていようとぜーんぜんOKですよおおおおおお!!!?