『風の谷のナウシカ』 宮崎駿

風の谷のナウシカ 豪華装幀本 (上巻)

風の谷のナウシカ 豪華装幀本 (上巻)

風の谷のナウシカ 豪華装幀本 (下巻)

風の谷のナウシカ 豪華装幀本 (下巻)


もっと星つけたかったけど、上限が五つだから仕方ない。
あちこちで「ナウシカは原作が傑作」という話を耳にしていたので、図書館で借りて読んでみました。上下巻構成で1000ページを超える大作でしたが、あっという間に読み終えてしまいました。
何というか「傑作」という言葉で済ませるのが後ろめたいほどの内容。映画のほうはもちろん何度も視聴しているのですが、読んでみて、原作の内容を100分の1も伝えていないことがわかりました*1。映画版は娯楽色の強い作品でしたが、こちらは数多の生き物の生と死を描く一大伝奇作品で、非常にメッセージ性の強い作品になっています。
詳しい内容は読んでもらうのが一番なので割愛しますが、手塚治虫の『火の鳥』を思わせるような、いや、ある部分では超えてしまったような物語で、今現在、かなり衝撃を受けています(特に、ストーリーの面白さ自体は、コチラのほうが上回っているように感じました)。初めて『火の鳥』を読んだ小6の頃を思い出しました。「神懸かる」とは、このような作品に対する賛辞なのだろうなぁ。
上・下巻で完結していますが、まだまだこの世界の物語を読みたくて仕方なかったです。読まないと人生を損する!という謳い文句がよくありますが、この『風の谷のナウシカ』こそ真にその文句にふさわしい作品なのではないか、とか思ってる次第でございます。

*1:映画で描かれた話自体は、上巻の半分も行かないうちに終わってしまいます