『彩紋家事件 セカンド 白と夜』 清涼院流水

彩紋家事件 (2) 白と夜 (講談社文庫)

彩紋家事件 (2) 白と夜 (講談社文庫)

「現象は、一瞬で終わります――」

奇術になぞらえ毎月19日に、次々と奇怪な死を遂げていく彩紋家の縁者たち。
誰の目にも明らかな怪死にも関わらず、警察の捜査はことごとく『ただの自然死』あるいは『不幸な事故』という結論に終わった。
警察の解答に納得のいかない奇術サーカス一座の座長『曾我天水』は、一連の怪死が「連続殺人事件ではない」証明を、探偵たちに依頼。探偵たちは捜査を開始した。
奇術と結びついた不可解な事件。事件の謎を解くために奇術の秘密を暴こうとする探偵たち。しかし、探偵たちの捜査もむなしく、12月19日、第4の新たな怪死事件が起こってしまう。
この一連の事件は本当にただの不幸な偶然なのか?それとも……やはり何者かによる殺人なのか。
そして、とある男の登場と共に事件は年を越し……伝説は、新たな局面を迎えることになる。


はい、彩紋家文庫版、第2巻です。
内容的には…どこまででしょう。前編の後半ぐらいまでは行ったでしょうか。このぶんだと、完結巻となるサードは1,2を合わせてもまだ分厚いブロック本になることが予想されます。サイフの確認を急ぎましょう(主に俺が)。
内容は、前作での奇術サーカスのトリックの推理、が主なモノになります。
奇術の過程をひたすら描写していくことが多くなるので、マジックの類に興味のない人は、やや退屈なモノになっているかもしれません。自分はノベルス版の彩紋家を読んで奇術にハマった口なので、懐かしみながら読んでいけましたけど。
まだまだストーリーの頭の印象がぬぐえず、話が本格的に動き出すのはやはりラストのサードから、ということになるようです。
あと、ラストに、新本格ミステリ読者にはおなじみの『伝説の男』が登場します。事件にも大きく関わってくることになるので、ファンは克目して待て!サード!