『ギャルゴ!!!!!2 地域限定焼餅大全』

ギャルゴ!!!!!2 地域限定焼餅大全 (MF文庫J)

ギャルゴ!!!!!2 地域限定焼餅大全 (MF文庫J)

今の気持ちを擬音三文字で表しなさいといわれたら、トホホと答えるだろう。擬音四文字で表しなさいといわれたら、トホホホと答えるだろう。

ギャルゲーゴット=ギャルゴこと、田中春男は、現実化した人々の間を流れる噂話=『地方都市伝説』を滅するために、なぜか物干し竿片手に戦う、ごく普通の中学だ。しかし、そんな日々も最近は怠惰気味。人々の間で『地方都市伝説』が流行ることもなく、春男は、天然少女のコトリや、ドーベルマンのかま子、喋るセクシードール・エリアスと共に、平和な真幌市でつかの間の日常を満喫していた。
そんなとき、春男の前に現れたつっぱり棒を抱えた一人の少女。春男の祖母・宝明院真魅の弟子を名乗る彼女・ライムは、『地伝』を滅する者の資格をかけて、春男に戦いを挑んでくる。更に、春男を捜し求める謎の着物女まで現れて…。彼女は新たな『地伝』なのか、それとも?
いい感じにゆるーく展開する、ファンタジーコメディ第2巻。


サブタイトルは、地域限定焼餅大全。
地域限定焼餅大全。
1巻以上のセンスのなさ…。だが、それがいい
あいかわらず、独白が長いなど少々文章が読みにくいところもあったりしますが、やっぱりぐいぐい読ませます。
今回は前作のような派手なアクションはほとんどなく、基本的に春男が次々起こる事件に振り回されていく形になっていくのですが、なんだかんだでね、キャラクタのかけあいが楽しいんですよね。特に、春男とコトリさんのいちゃいちゃぶりは読んでてニヤニヤしてきます。
読み終わって改めて考えると、登場する『地伝』はひとつだけですし、黒幕もほとんど姿を見せないし、ストーリー的にはそれほど重要なことは起こっていないのですが……何故だか面白いんだよなぁ。これはもう、自分がこの小説が好きだから、としか言いようがないですね。
あと、『彼女』の正体も後半になるまで全然気づかんかった。読み終わった後で、カラー口絵のところを見返すと……うまく描いてるんだなぁ、これが。河原さん、グッジョブ!お見事でした。
うんうん、手堅く面白かった。次回はストーリーがもう少し進んでくれるといいなぁ。楽しみにしてます。
…冒頭の春男の自慢げな文章が、少し癇に障ったのは内緒です。

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