「バッカーノ!ドラマCD」を聴いてみた。

時は1936年。マルティージョ、ガンドールに出入りしていたお人好しな二人組・ピエトロとドミニコがそれぞれの組の金を持ち出し、逃走した。フィーロとラックは、彼らを捕まえるため、国境を越えメキシコへ。一方、賑やかな泥棒カップル・アイザックとミリアも「カクメイ」を求めて、遠路はるばるメキシコの地を訪れていた。
そしてとある片田舎の劇場でピエトロたちを発見したフィーロ。そこで彼はありえない、けれど散々見慣れきった、とある光景を目の当たりにする…。


レンタルに入荷されて他ので聴いてみた。
アニメのキャストメンバー・スタッフによるドラマCDです。
ストーリーは完全オリジナルですが、話としてはかなり軽めで、重さとしても分量としても短編小説程度のそれしかありません。話の流れはフィーロ・ラックの不死身の顔見せのような感じですし、アニメにも小説にも直接の話のつながりはないので、余裕があるときに聴いてみるオマケ程度のものかなーと思いました。
けれど、あちこちに色々と見所ポイントがあるので、一回聴いてみる価値はあるかもしれません。語尾に「アミーゴ」をつける、どっかで見たことあるようなナイフ投げのメキシコ娘が登場したりとかしますし。
自分が特に興味深かったのは、不死者となったピエトロが、普通の体のままのドミニコを置いてけぼりにしないために、死ねる体になりたがっている、というところ。「バッカーノ!」に登場する不死者たちってみんな底抜けに前向きで、「よくわかんないけどキャッホウ!」な脳天気なヤツ*1ばっかりなので、彼のこの裏っ返しの考え方は原作ファンとしても面白かった。これから先、成田先生やアニメスタッフが、このエピソードを本編に組み込んで、後々生かしてくれることを期待したいです。

*1:いい意味で