『別冊・図書館戦争1』 有川浩

別冊 図書館戦争〈1〉

別冊 図書館戦争〈1〉

「他の奴らもやってること、俺たちがやって何が悪い」

図書特殊部隊(ライブラリ・タクスフォース)に所属する、『熱血馬鹿』『怒れるチビ』こと、笠原郁と堂上篤。
正化34年の過酷な戦いを乗り越え、遂に結ばれた2人だったが、お互い一筋縄じゃいかない性格もあいまって、なかなか普通のカップルのようには進んではいなかった。
さらに、最近は良化委員会の動きがおさまっているとはいえ、いまだに様々な問題がやってくるのが図書館の現状。2人を始め他の図書館員たちも、気が休まる日はなかなかやっては来ていなかった。
それでも、純情な2人の間では、ゆっくりと確実に、甘い時間が流れていて…。
凸凹バカップルの恋人期間を描く、図書館戦争スピンアウトシリーズ。


感想がだいぶ遅くなりました。別冊・図書館戦争です。
いやもう、正直感想として云えることはただ一つですよ。
甘いっ!それだけです。
激甘。極甘。甘々ー!です。リミッターを完全排除!って感じです。
良化委員会との戦いが大きく描かれなくなった分、ラブコメ成分が大きく上乗せされていて、本シリーズではやきもきするしかなかった2人の関係もかなり進展。糖尿病を疑似体験できること請け合いな一冊に仕上がっております。
とは言え、完全なラブコメで済ませているわけではなく、一章ごとになんらかのネタを入れ込むことも忘れていません。今回も、章によってはかなりハードな話題にも触れたりしていて…。公式の紹介文では『ラブコメ』部分がかなり強調されていますが、おそらく今までのシリーズとほとんどなんら変わりなく読んでいけることと思います。
で、今回はシリーズ第1弾ということで、郁×篤カップルが中心に描かれておりましたが……。他の煮え切らない方々の恋模様も、当然気になるわけで。
嬉しいことに、夏ごろにはシリーズ第2弾の刊行が予定されているらしいです。アニメを観つつ、ふつふつ待ちたいと思います。